新書解体新書

アクセスカウンタ

zoom RSS [新刊・話題書]残念な人の思考法  山崎 将志  日経プレミアシリーズ

<<   作成日時 : 2010/05/23 10:24   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

「残念な」はいいフレーズだ。「ダメ」と切り捨ててしまうほどドライでもなく、かといって「向上の余地がある」というほど温情にあふれるわけでもない。まさに「残念」なのだ。

本書でいう「残念」な人とは、「やる気も能力もあるのに、成果に結びつかない」人のことだ。よく人の成果は能力とやる気の掛け算だ、という言葉を耳にするが、両者があってもダメな人は確かに世の中に多い。本書では、そうした「残念」な人に欠けるのは、「全体感」と「段取り」だと指摘する。

その例としてあげているのが、「塗り絵」だ。この例はわかりやすい。塗り絵は絵が得意だから上手なのではなく、求められる精度を把握した上で、その精度を外さないような塗り方ができるから上手なのだ。精度も考えずに、各部をとにかく塗るのでは、決してうまく塗ることができない。

と、書いてきたが、本書もある意味「残念な」一冊である。その理由は二点。
・「残念」を「やる気も能力もあるのに」としておきながら、そうでない人まで例としてあげている点。特に「やる気はあるが能力はない」としかいえないような例も多い。パスタ屋の例や人材派遣営業の例などは、「無能」とくくった方が適切な例である。
・よい例が「残念でない」例となっていない点。アウディやマック、餃子の王将などは、全体感というよりもサービス水準に関する例のような印象が強い。
つまり、「書く気」や「コンテンツや書く技術」はあるものの、本書の全体像を逸脱してしまっているという点が「残念」なのである。アクセンチュア出身だから、ビジネスプロセスやシステム周りの話が多くなる、というのもあるが、それは「残念」ではない。単に個人的に気になった点である。

上記の観点から、本書を読み進めるうちに、数年前に大ベストセラーになった「頭のいい人・悪い人の話し方」を思い出した。基準がはっきりしないで書き進めているために、途中から「ダメ」な人の指摘になってしまうという点が共通している。この辺りを改善し、是非「やる気も能力もあるのに成果のあがらない人」にフォーカスをあてた一冊を、期待したい。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
[新刊・話題書]残念な人の思考法  山崎 将志  日経プレミアシリーズ 新書解体新書/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる