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脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書) 一言で言えば「やってしまった」系の一冊になるのだろう。もちろん、本人はそれなりに気合を入れて書いているのだろう(と思いたい)。が、微妙にずれている。理由は二点ある。 一つは、タイトルとの乖離。もちろん、本書で書かれていることは脳が冴えるために必要な習慣なのだろうが、事例(症例?)としてあげられているものは、基本として何らかの問題を抱えた人、つまりマイナスをニュートラルにしている事例である。一方、本書の想定読者はこうしたマイナスの状態にある人が多いかといえばそうではないだろう。つまり、タイトルを見てニュートラルな人が思うのは「プラスにしてくれるような習慣が書いてあるのでは?」ということ。それが、マイナスをニュートラルにするような習慣しか書かれていないのでは、あまり効用としては大きくないだろう。本書で一つだけマイナスがプラスに転じた例があったが、是非そのような事例を取り上げていただきながら、習慣として必要なものを洗い出していただきたいものだ。 もう一つは上記と関連するが、習慣の内容。もちろん健全は生活習慣を持ちつつ、日々頭を使う機会を設けることが不要というつもりはないが、筆者のような経歴を持たない人が本書の内容を書いたら、ほとんど付加価値はないと感じるだろう。そして、上記習慣が必要な裏づけが症例レベルで終わっている。ここはもう少し突っ込んだ習慣を見せていただいてもよいのではないだろうか。 もちろん参考となる箇所も多い。特に前半。 ・朝起きたらまず体を動かす。当たり前であるが、体が動かないと頭が動かない ・集中時間を長く保つのではなく、集中している回数を増やすことが大事 ・夜早く寝るのはそれが習慣として必要なのではなく、必要な睡眠時間を逆算した結果 ・情報入手は五感を働かせる。特に視覚・聴覚を研ぎ澄ますことで頭が動く ・頭を動かすためには、決め事がしっかりしていることが大事 などは、「なるほど」と思わせるものである。一方、質問や考えの組み立て等思考面については、やや表面的に感じる。この感覚は読者によって異なるのだろうが、個人的には余計なことは書かずに筆者の専門としている領域プラス行動習慣に絞ったほうがよかったのではないかと感じる。 以上から評価を行うと、 ランク:C(まあ悪くはないが、どちらかといえば平凡な一冊) お気楽度:3(自分の経験から少し脳に有効な習慣をまとめましょうか、という印象) タイトルインパクト:4(冴えるというのはね・・・) まあこれが標準なのかもしれないが・・・。
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